若竹映画感想第2段映画を見て落ち込んだ君に捧ぐ

映画を見てから余所様の映画感想もいくつか観てきました。
そこで「見ていて引っかかる部分があった」という感想もありまして
私も確かに引っかかっていましたので、そこについて触れようと思います。

ずばり、
『麦わら海賊団の仲間割れなんて見たくないYO!!』

地獄の試練とは仲間がバラバラになることだったのですが
その後、みんなが元に戻ったという描写がハッキリしないままで映画が終わるのは、気持ちが悪いです。
男爵も可哀想な人で、爽快感の全く得られない結末でした。

「時間がありませんでした。間に合いませんでした。」という
言い訳はプロとして通用しないと思っていますので
「オマツリ男爵と秘密の島」のダメな点はダメだと声高に主張していいと思います。

それでもやっぱりオマツリ男爵は素晴らしい作品だったし
できれば来年も今回のスタッフで作って欲しいと思いますし
そして何より、この映画を見た人にこの映画を好きになってほしいので
私がフォローします!
私が細田守に代わってフォローします!

私が細田守になりきって、みんなに解説します!(大きなお世話だ!)

地獄の試練とは少しずつ気付かないままに傷つけられる仲間の結束

では、今回の話の流れを最初から見ていきましょう。

麦わら海賊団が不思議リゾートに到着
オマツリ男爵から地獄の試練を言い渡される

ルフィの「だって、お前らなら絶対勝てるって!」的発言によって
オマツリ男爵に結束の堅い海賊団だと認められてしまいます。

金魚すくいゲーム

麦わら海賊団はチームワークを発揮して勝利するのに対し
お茶の間海賊団は逃げ出しています。
より結束力のある麦わら海賊団にはオマツリ男爵はしつこく地獄の試練を言い渡します。
お茶の間海賊団はただリリーカーネーションの餌となるだけの運命に…。

リゾートホテルのような館で悪魔の実の能力者は輪投げゲームに参加せず待機

ルフィはちょびひげから「男爵は仲間をバラバラにする」と忠告を受け
ここで初めて地獄の試練の真意が明かされます。
不思議リゾートの謎に近付いていく能力者3人に対し、輪投げ組は…。

仲間をバラバラにする“恐怖の”輪投げゲーム

この輪投げゲームは“萌え”要素が大きくて
大事な所を見落としがちなのですが、この輪投げゲームこそが
男爵からの本当の意味の地獄の試練だったのです。

ナミとウソップチームでは、ナミだけが輪にかかる。
サンジとゾロチームではサンジが先に輪にかかる。

この輪投げゲームの後、ナミとサンジがおかしくなります。
サンジがゾロに八つ当たりするのは、いつもと余り変わりませんが明らかにおかなしな言動を取ってました。

・「見てなかった奴には喰わせねぇ」「応援しなかった奴に喰う権利は無ぇ」
(ここで、拗ねるサンジに萌えていてはダメだったのです)
・「ルフィ、もとはと言えば全部お前のせいだ」
・(男爵の『お前達、仲良し海賊団じゃなかったのか』に対して)「冗談じゃねぇ」
などなど。

ナミもウソップが戦線離脱した事を根に持ったり、
ドジョウとか言ってたムチゴロウを「ムッチー」と呼んで親しくしたりしてました。

ナミとサンジが決定的におかしくなった輪投げゲームですが
その後の試練が続くうちに、他のクルーもどんどんおかしくなる手はずだったのでしょう。
結束の堅い海賊団をバラバラにするのが男爵の哀しい趣味であり
リリーが「お腹空いた」と言えば、彼らを餌にするのが男爵の仕事となるのでしょう。

男爵の館で、リリーが「ワァ」と言ってある方向に反応する。
それをロビンがいぶかしげに見る。

今にして思うと、あのリリーの表情は
「あそこに餌がある」という反応だったのではないかと思います。
そして確かにそちらの方向にお茶の間海賊団がいましたし
その方向にチョッパーが進んで行くことは、ロビンにとって心配な事だったろうと思います。

ルフィ達が訪れた「不思議な島」は本当に不思議な島で
一見すると楽しそうなリゾート島ですが、どこにも人はいないし
少し奥に進むとたくさんのお墓がありました。

ここらへんから、この映画の「おどろおどろしさ」が表現され始めていたのかもしれませんが
見た目のおちゃらけた楽しさに意識が集中してしまっていました。
ケロ爺の本当の恐ろしさに私達は気がつかないままで
「んまっ!鬼斬りが下駄でかわされるなんてっ!」くらいの感想しか残らなかったのですが
もう既にあの辺りからゾロも毒気に犯されていたのかもしれません。

ケロ爺の象徴的なセリフ。
「仲間より 自分が大事 人の性(さが)」「脆いものよのー」
「ウサギ死すれば キツネこれを悲しむ」
「子ギツネよ さっきのいせいは どこいった」
「かりそめの 勝利に酔えし 空の花」

夜弥的解釈
ウサギとはサンジでキツネはゾロの事を言ってます。
ウサギだけが輪にはまって負けた時の五七五です。
ウサギが負けることで、ウサギだけでなくキツネも弱まるという
暗喩のように思います。
そして「子ギツネよ」に続きます。

ゾロとサンジは普段からケンカばかりしているのでわかりづらいのですが
輪投げゲームはチームを仲違いさせるのが目的であり
早々に戦線離脱したウソップは正常なままでしたが
ナミとサンジは「仲間不信」に陥り
ゾロも普段通りの力が発揮できなくなっていたと考えるとツジツマが合うと思います。

すでにオマツリ男爵の毒牙にかかっていたはずのクルー達をみて
ウットリ萌えていたとは不覚!
恐るべし不思議な島!
私達こそがオマツリ男爵の罠にかかり、惑わされてしまっていたのです!
私達もリリーに飲み込まれていたのです!
私達もリリーの体内で仲間と一緒に「ルフィ頑張れ!ルフィ頑張れ!」と
大声で叫ばなければならなかったのです!

…わかりにくい脚本だったと思います。
このリベンジは来年に是非お願いしたいと思います。
来年はもっと単純明快で、底抜けに明るいのをお願いします。

そんな来年の映画スタッフのために私が早速大まかな企画書を作成しました。

若竹企画2006年春の劇場版はこれで決まり!

今度の冒険は風呂屋が舞台!

監督:細田守
物語:伝説のボイラー技士(特級)カールが社会福祉に目覚め、
移動式入浴施設を開発しようとするも、カールを手放したくない湯ばーばは
次々とカールの野望を邪魔します。しかしある事がきっかけで湯ばーばの態度が…?!

そこには、沸き上がるカールの情熱と(風呂屋だけに)

大きな声では言えない大人の事情があった!!

決裂する労使交渉!

緊迫の銭湯シーン!
(「戦闘」と「銭湯」がかかってます!)
(ワンピースのギリギリ限界の露出に挑戦!)


ONE PIECE The Movie 最新作

カールの動く風呂!

主題歌:ウルフルズ「風呂があるさ」
挿入歌:ザ・ドリフターズ「いい湯だな〜風呂入ったか?ワンピースビバノンノンRemix〜」



ところで、映画館でオマツリ男爵を4回見て気付いた事があります。
それは、観客が全員最後まで席を立たないのです。
(といっても、いつも会場には少ししか人がいないんですが)
スタッフロールの背景に絵があるわけでもないのに
全員、最後までずっとスタッフロールを黙って眺めているんです。
子供は席を立って体を動かしたりしますが
会場を出ようとする人はいないんです。

それに気がついて
「うわー、みんなワンピースが好きなんだなー。」と思うと
それだけで映画館に来た甲斐があったような気がしました。


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